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医学界におけるDE&I推進のためのポジティブ・アクション:WeLead Japanの挑戦 新学会設立への想い:代表理事 赤嶺 陽子



新学会設立への想い:代表理事 赤嶺 陽子
新学会設立への想い:代表理事 赤嶺 陽子

既存の学会という大きな組織の意思決定機関が、DE&I推進に十分な動きを見せない現状に、小児科医である私は強い危機感を抱いていました。日本小児科学会のダイバーシティ・キャリア形成委員会で、女性医師を対象としたリーダーシップ教育プログラムをチームで開発・実施し、受講生から高い評価を得たにも関わらず、大組織の壁に阻まれ、継続的な実施体制を構築することができませんでした。

「このままでは、20年経っても何も変わらない」という危機感から、私は他の学会の状況にも目を向けました。日本整形外科学会でのシンポジウム登壇を機に、女性医師が少数派である学会で奮闘する女性医師たちの存在を知り、その力が分散している現状に心を痛めました。

持続する炎

医学系学会は1000以上存在しますが、比較的大きな学会でもDE&I推進系の委員会は委員数が少なく、任期も短いことが課題です。DE&Iに関する専門知識を持たない医師が委員になることも多く、限られた任期の中で専門知識を習得し、エビデンスに基づいたアクションプランを立て、実行に移すことは容易ではありません。

このような状況を打破するため、私は「全ての学会のダイバーシティ推進系の委員会を横に繋げたら何が起こるだろうか?」という構想を抱き、その可能性に心を躍らせました。

WeLead Japanの誕生

この問題を解決するためには、新学会設立が最も効果的であると考え、同志を募ることにしました。「信頼できる」「対話によってマインドの共有ができる」「対話の時間を取ってくれる」、かつDE&Iに熱意を持つ医師たちに、新学会設立のアイデアと目標を丁寧に説明しました。

そして、その想いに共感した仲間とともに、日本リーダーシップ・ウェルビーイング医学会:WeLead Japanが設立されました。

WeLead Japanの使命

WeLead Japanは、「1人ではなく、対話を重視して仲間と一緒に成し遂げたい」「ジェンダーギャップをなくすためのアクションを起こしたい」「エビデンスに基づくアクションをしたい」というモットーを共有するメンバーで構成されています。

WeLead Japanは、医学系の各専門学会に散在する力を集結し、医学系学会・病院・組織の意思決定機関におけるジェンダーギャップの変革を導くことを目標に掲げています。

未来への船出

2025年2月、WeLead Japanは「医師のウェルビーイングが当たり前になり、性別を問わず医師が心身ともに健康に、バーンアウトすることなく生き生きと働いている世界。そして、意思決定機関におけるダイバーシティ・エクイティ・インクルージョンが実践され、ジェンダーギャップがなくなった医学の世界」を目指して、新たな船出を迎えました。

「早く行きたければ1人で行け、遠くへ行きたければみんなで行け」という言葉があるように、WeLead Japanは、共に遠い世界を目指す仲間を歓迎します。

読者の皆様へのメッセージ:

WeLead Japanの活動に共感し、共に未来の医学界を築きたいと思われる方は、ぜひWeLead Japanにご参加ください。

 
 
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